VRM5テクニックC:保存車のススメ

公園や博物館、車庫に挙句の果てには民家…たまに見かける保存車両はVRMにおいてもアクセントとなります。私のレイアウトでは必ずといっていいほど保存車両を1両以上設置しています。

・保存車両ってどんなの?

ではまず、実際に保存車両の様々な形態を見てみましょう…


とりあえず私の持っている画像から4枚ほど分類の違う物をピックアップしてみました。
誠に個人的ですが、以下は次の4タイプに分類して説明します
@:公有地設置型
A:社有地設置型
B:個人所有型
C:運転台設置型

@は鉄板の保存場所、公園や博物館などです。日本全国にありますね。鉄道会社資本の場合は次のAと兼ね備えていることもあります。
Aは車庫に保存される場合です。車庫内だけでも自走できるものもありますね。
Bは車両を個人で買い取ったタイプです。財力のためか数は少ないです。
Cは上記@ABの全ての場合であり得るのですが、運転台付近を残して切断するタイプです。スペースはとらないです。

…と、4タイプあげてみました。それでは次に、VRMでの設置テクニック(?)を紹介いたします。

・VRMにおいての保存車両

それでは先述の4タイプに基づいてVRMでの設置のテクニック(?)を紹介したいと思います。

まずは@の公有地設置型のうち、公園です。VRMにおいては公園はトミックス規格のもの1つしか製品化されておりません。しかもそれも1両が入るほどのスペースはありませんので、必然的に公園はハンドメイド…手作りになります。ただ、広い範囲でも狭い範囲でも設置できるので、手抜き…汎用性は高いです。
公園全体の大まかな範囲を決めたのち、地形テクスチャーを混ぜて配置したり、精密樹木を高さを変えて配置したり、若干地面を盛り上げたり、エミッターや水田を埋めた芝生などを配置したりして原型を作ります。


大体の形が完成した後に、線路を配置します。保存車両用のレールは周りの地面と枕木の高さがだいたい同じぐらいのようなので、レールを地面に対して-5.9mm程度下げます。そしてお好みの車両を設置します。
最後に、公園ではその車両の説明や駅名標が一緒に置かれている場合が多いので、ローカル駅の駅名標か何かを設置します。これで公園保存車両は完成です。結構カツカツですが、気動車やSLならローカル島式ホームの上屋を使って車両を保護することもできます(笑)
だいたいこんな感じになります。芝の埋め具合で手入れの度合も変わってきます。
上記を参考にして簡単ながら作ってみると…

左画像のようになります。画像は手を抜いている背景を見えなくさせるために樹木を大量に植えていますが、普通の公園ならそこまで必要はないでしょう。ちなみに、画像の場合レールを地面対で-5.9mmにしていますが、上屋を設置すると煙突と上屋の梁がギリギリ接触するかしないかぐらいになっています…

いっぽう博物館設置のもののうち屋外展示の物は公園の作例とほぼ同じで、ただ近くに建物を置いたり地面をコンクリートにしたりと簡単なものですが、屋内展示はそう簡単にいくものではありません。外から見えるようにする場合はそれ向けの建物を無理矢理作り出す必要があるからです…
建物の壁になりそうなものは、例えば駅高架プレートです。他のビルなどと組み合わせることで博物館のようになります。

蛇足ながら、外から見える博物館を作るのが大変なのであり、逆転の発想で中から見ることを念頭に置いたレイアウトならある意味制作は楽かと思います。一度鉄道博物館みたいなレイアウトを作ってみたいですねえ(笑)


それでは次に、Aの社有地保存型です。車庫の中に設置されるので、極端な話新しい車両ばっかりの車庫の中に古い車両を1両だけ配置するだけでも保存車らしくなりますw もちろん分断された専用のレールを設置してもよいのですが。

A番があっさりしすぎたのですが、次にBです。個人所有型ですね。とは言っても家に車両を置く…というものもありますが、他には食堂車を買い取って食堂として営業する…なんてものもありますね。
民家の中に車両を設置するのは一般的にはかなり厳しいですが、所得税のかからないVRM内なら一家に1両設置することもできます。
設置する家の敷地を広めにとり、レールと車両を置きます。@のように芝生や草木をはやすと良いかもしれません。

車両を利用した、道路そばにあるような店舗にする場合は、床下を撤去している場合があります。VRMでは台車と車体を分離することは出来ないので、レールと車両を埋めてやる必要があります。だいたい地面に対して-13mmで設定すれば床下部分は見えなくなります。あとは歩道橋部品あたりで車両への入り口を作れば完璧です。


最後に問題のC、運転台設置型です。悪く言えば生首ですね。
VRMでは車体と台車が分離できないので、もちろん車体の一部だけ切り取る…なんてこともできません。つまり、運転台だけ出して他の部分を隠す必要があります。それなら別に運転台だけ出さなくても全部出せばいいわけで、VRMではあんまり使えない(?)保存方法です。
後ろに建物が無いと使えない方法です。例えば、東京の昔の鉄道博物館や、江ノ電もなかのアレなどですね。

・おわりに
まあこんな感じで保存車両の設置に関するテクニックを紹介してきました。保存車両をVRMで設置する機会がありましたら、ぜひご活用ください。

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